鯛カブラ道場~岡山県沖での壮絶な修行

2013.09.28(09:28)

ある日の深夜、我が家の門を叩く音

何事かと出てみると、何やら思いつめた顔の男が二人
職場後輩の、竜三うっちゃんである。

「どうした?」の問いに
「鯛が釣りたい。どうしても鯛が釣りたいんです。」という。

「話を聞こう。とりあえず中に入りなさい」


聞けば、鯛カブラがしたいのでわしの弟子にしてほしいということである。

確かに名人の門下に入るのが上達への近道である。
この者達の選択も間違ってはいない。
しかし、そうして弟子になっても志半ばで去って行く者も多い。

厳しい修行に果たして耐えられるのか。

「辛く厳しい道になるぞ」という尋ねに対し、黙って両名が頷く。



そして昨日、久しぶりの平日釣行、いや修行を行った。

道場は、岡山県沖の海域
師範代としてお願いしたのは、宇野港から出船するセトマリンの浦吉船長

前日の話では、やはり台風18号の濁りがとれず、近場のポイントでは全然喰わないという。
しかも当日の風では遠征も困難なので、はっきり言って釣果は期待できないらしい。

上等である。
あえて厳しい条件に挑むのが修行である。
道場としては申し分が無い。


午前6時に晴天の海へ出航
秋風が心地いい。

ポイントに着くまでの間、まずはタックルをセット
うっちゃんは、この日のためにダイワのテクノロジーが集結された「紅牙」シリーズのロッドとリールを備えた。
竜三のタックルは「とりあえず」わしのフルレンタル
使うはもちろん「がきカブラVer-Ⅱ」


弟子たちは、目を輝かせて次々とわしに質問をぶつけてくる。

「どんな感じで巻くんですか?」
「自分でいろいろ試すんや」

「アタリってどんな感じですか?」
「コココン、ゴツゴツ、グゥ~ンや」

「針掛かりしたら分るんですか?」
「フィーリングや」

「そこからどないするんですか?」
「気合と根性や」


わしは、適切で分り易い言葉を選びながら弟子たちにレクチャーしていく。



ポイントに着くと、予想どおりの濁り
しかも、前日の風でベイトが散っている様子

これは厳しい修行になりそうである。

現役バスプロでもある船長は見切りも早く、まさにランガンスタイルで次々とポイントを叩いていく。

魚は居るようで、アタリは出るが、ココンとやる気のないものばかり。

これは厳しい修行になりそうである。


「何やそのへっぴり腰は! もっと腰を落として構えろ!」

「脇が甘い! しっかりと脇を絞めろ!」

「身体の軸がぶれてる。もっと真っ直ぐ保て!」

「視線は真っ直ぐに相手を射抜くんや!」

「何あくびしとる! 集中力を高めろ!」


わしは、弟子たちの後ろに腕を組んで仁王立ちし、叱咤を続ける。


一心不乱に巻き続ける弟子たちに、何とかマダイの顔を見せてやりたい。

だから、より一層厳しく指導しなければいけない。
耐えろ! それが鯛カブラ道なのである。


そんな中、ファーストヒットはうっちゃん

「全然、ゴンゴン叩かないんですけど・・・」

IMG_1295.jpg


「・・・」


嬉しそうにクーラーに入れようとするのをなだめ、もちろんこれはリリース


やはり近場の状況は厳しい。

思いのほか風が無いので、「少し足を延ばしましょう」と船長が決断


着いたポイントでもやはり活性が低い。

「全然アタリないんですけど・・・」
「自分がマダイになったつもりで巻け!」

「アタっても乗らないんですけど・・・」
「気合と根性で乗せろ!」



そして遂に

IMG_1297_20130928075019630.jpg


うっちゃんが見事に初マダイ

おめでとう、それは君にとって一生忘れることができない魚になるだろう。



アタリが出るものの、なかなか乗らずに苦戦していた竜三にも

IMG_1300.jpg
(決してKINGカズではない。)

やや小振りながら初マダイ


おめでとう。 
わしは感無量になり、思わず目頭が熱くなった。


とりあえず、無事に弟子たちがマダイを手にしたので一安心
「もういいだろう」と、ここで初めてわしもロッドを手にする。

そして、さくっとマダイ

IMG_1302.jpg



ベイトの反応も多くハマチやサワラの気配もあるので、弟子たちには復習を命じ、わしはジグで遊ぶ。

弟子たちは、「きた~」 「バレた!」と厳しい修行を順調に進めている。

IMG_1303_201309280750178c8.jpg


IMG_1306.jpg


うんうん、これが鯛カブラ道なのである。

そうして、約10時間にも及ぶ修行が終了


とても海況が悪く、何とか顔が見れればいいという中で、弟子2人でこれだけ釣れれば十分である。

IMG_1307.jpg


本当によく耐えた。

しかし、ここまで育ててくれた師匠への感謝を決して忘れてはいけない。






おしまい・・・




それにしても楽しかった。
全体的に数は出なかったが、船長のモチベーションの高さおかげて充実した釣りができた。
ほんとうにいい船なので、またお邪魔したい。
(10月から少し大きな船に乗り替えられるらしい。)
途中、推定80センチオーバーの巨鯛に切られたり、サワラにカブラ持っていかれたり
きゃっきゃと騒ぎながら上がってきたのはESOだったり・・・
帰りの車中でも笑いと話題が途絶えることはなかった。
竜三はタックル購入を検討
うっちゃんは自作カブラに挑戦するそうである。
「え?がきさんが師匠!?」と口の悪いメンバーには言われそうだが・・・
アヒルは、生まれて最初に見たものを親だと思うという。
しかし、わしのもとに入門した弟子たちの選択は間違ってはいない。
だからこれを見た君 
厳しい修行を覚悟するなら、いつでもわしを訪ねて来なさい。
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コメント
厳しそうな写真ばかりで鯛カブラ道の奥深さを垣間見たような気がしました
今度私めにも稽古をつけてくださいませ!
【2013/09/28 15:12】 | ヌッシー #PZGWL28Y | [edit]
おつかれさまでーす。
岡山出身の私は、浦吉さんや奥様と、バス釣りの時から、バスボートの面倒を見ていただいたりして、古い付き合いなんです(笑)
タイやタチウオでもお世話になっていますよ~。
バスプロなんで、釣りがうまいのはもちろん、魚を探すのが相当すばらしい!!
今年は浦吉さんの船に乗ってないんで、わたしも行きたいなぁ~!!
【2013/09/28 20:35】 | Nori #ShEDFCH2 | [edit]
いろいろ試したり、気合いと根性を出しつつフィーリングで・・・、これこそベストアンサーだと思います。
これを明確に答えれる人は固定観念の強いしんどい釣人でしょう。我が父がそんな感じです。
【2013/09/29 09:24】 | Kazuhiro #- | [edit]
師匠の叱咤激励により真鯛を釣り上げることができました。
家族で食しましたが美味!
10月末、11月に期会があればご一緒お願いします。
PSブログコメントに「弟子二人が釣れるまで竿を持ってない」と書かれていましたが、人一倍カブラおろし引き上げていたと思っていたのは私だけでしょうか・・・・
またよろしくお願いします。
弟子より
【2013/09/29 10:16】 | 竜三 #- | [edit]
>ヌッシーさま

押忍!
実は、ここらで少し自分も修行が必要になりそうです。
鯛カブラ道は、果てしなき道!!
【2013/09/29 19:29】 | がき #- | [edit]
> Noriさま

そうやったんですか!?
奇遇と言うか、釣りを通じた輪ですね。
そういうお付き合いは大切にしたいですね。
浦吉船長は、厳しい中でもむちゃくちゃ頑張ってくれました。
「初鯛カブラなので釣らせてやってください」と言ったのがプレッシャーやったかな(^^;
でも、また行きたい船ですね。
いろんなプラン聞いたので、また一緒に行きましょう!!
【2013/09/29 19:32】 | がき #- | [edit]
> Kazuhiroさま

深いですね~
釣りって、固定観念が大敵なんでしょうか。
「前はこれで釣れた」と言う話をよく聞きますが、潮、水温、天候、ベイト・・・
海は刻々と変化してるし、同じ海は無いんでしょうね。
柔らかい頭を持ち続けたいと思います。
【2013/09/29 19:35】 | がき #- | [edit]
> 竜三

何!?
それは集中力が足りないということでは?

いろいろと試し、アタリパターンを見つけてやろうと思ってけど、杞憂でしたね。
初カブラで5枚はあっぱれです。
まだまだ面白い釣りがいっぱいあるので、是非また行きましょう!!
お疲れ様でした。
【2013/09/29 19:38】 | がき #- | [edit]
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日本海、和歌山、明石・・・
関西の海を中心に活動し、ときに遠征にも出かける。
ジギングをメインにしているが、美味いお魚を釣るために、特にジャンルは問わない。チームGACHI所属

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